ブラックロック：トークン化は市場で「最も変革的な要素の一つ」になり得る

出典：Exame
元タイトル：ブラックロック：トークン化は市場における「最も変革的な要素の一つ」になり得る

暗号資産市場は、伝統的な金融の世界にこの分野のさまざまな要素が組み込まれることにつながる急速な制度化のプロセスを遂げており、その中でトークン化が変革的な性質で注目されています。この見解は、ブラックロック、シティ、ジュリアス・ベアの幹部によって共有されました。

ブラックロックのデジタルアセット部門グローバルリーダーでマネージングディレクターのトニー・アシュラフ氏、Citi Instituteのグローバル・ヘッド・オブ・フューチャー・オブ・ファイナンスのロニット・ゴース氏、ジュリアス・ベアのウェルスマネジメント＆デジタルアセット部門シニアマネージャーのマイケル・マーティン氏が、ドバイで開催されたイベントでこのテーマについて語りました。

ブラックロックのアプローチ

アシュラフ氏は、「過去18か月間を見て、暗号市場が急速に変化したと言われる。しかし、私たちはこの分野を10年前から見ていた」と強調しました。同氏によれば、世界最大の資産運用会社は、暗号市場に対する取り組みとその可能性について3つのパートに分けたアプローチを採用しています。

第一のアプローチは、暗号資産を「他の資産クラスと同様に捉え、プロダクトを構築し、資産を従来の市場やテクノロジーに統合し、機関投資家の導入に焦点を当てたETFを開発する」ことです。第二はステーブルコインで、同氏はこれを「お金と価値移転の進化形」と位置付けています。

最後に、ブラックロックはトークン化の分野にも取り組んでおり、アシュラフ氏は「始まったばかりだが、資本市場の進化において最も変革的な要素の一つになり得る」と述べています。ブラックロックの場合、プロダクトの流通方法を変えるためのプロセス活用に焦点を当てています。

同氏は、この姿勢が運用会社の戦略に「二面性」をもたらすと指摘します。「一方では暗号資産を従来の枠組みに統合しているが、もう一方では従来資産を暗号資産に変換し、Web3市場に提供している」。しかし、焦点は同じです。「当社製品へのアクセス性を高めること」です。

暗号市場の新たな段階

ロニット・ゴース氏は、最近の暗号市場で見られる進展は「ブラックロックや、トークン化された投資商品やステーブルコインをローンチした他社の動き」を反映していると強調しました。シティの幹部は、これら二つの資産タイプを「機関投資家の暗号分野への関心を牽引する二大エンジン」と表現しました。

シティの場合、「最初は商業的に関連性のない好奇心から始まった」が、「大口顧客がこの分野に関与し始めたことで状況が変わった」と指摘しています。

ステーブルコインについては、「米国政府が全面的に支援しているため、非常に重要かつ大きな存在になった。これが状況を一変させる。今や、ステーブルコインは暗号ネイティブの世界を越え、より広い世界へと進出し始めている。米国のすべての銀行がこれに関心を持つ必要がある」と述べました。

一方、ジュリアス・ベアのマーティン氏は、ETFが「投資家から求められていたビークルのようだ。機関投資家によるアロケーションが非常に容易になり、すでに現物市場のフローを上回っている。基本的には、資産と分野を理解し始めた人々が増えている」ことで、その採用が加速していると述べました。