バンキング | 南部アフリカの30を超える金融機関がBankServAfricaのクロスボーダーP2Pクリアリングシステムを導入

BankservAfricaの戦略・変革責任者であるRuhling Herbst氏によると、南アフリカ、エスワティニ、レソト、ナミビアなど、共通通貨圏内の国々から30以上の金融機関が、BankservAfricaの即時越境決済システムを導入する予定です。

BankservAfricaはアフリカ大陸の自動決済機関であり、「即時決済処理取引」(TCIB)と呼ばれる、越境デジタル個人間決済を簡素化するための決済スキームを開発しています。

特筆すべきは、BankservAfricaは「PayShap」（正式名称：迅速決済プログラム (RPP)）の開発元でもあり、これは南アフリカ初の小額決済向け即時銀行間デジタル決済サービスとされています。

2024年11月にヨハネスブルグで開催されたメディアイベントで、Herbst氏は共通通貨圏内でのTCIB導入の進捗について語りました。9月末までに、TCIBは南アフリカ、エスワティニ、レソト、ナミビア間の個人間小額決済の正式な処理を開始しました。

BankservAfricaのCEOであるStephen Linnell氏によれば、TCIBは現金に代わる最も強力な手段であり、銀行券を「手渡し」するようなほぼ即時の取引体験を提供し、60秒以内に決済が完了します。

Linnell氏によると、2021年に正式に開始されたこのシステムは、電子資金移動 (EFT)と非常によく似ているものの、セキュリティの強化や24時間365日のリアルタイム決済処理など、追加のメリットがあります。

この流れの中、南アフリカのFirst National Bank (FNB)がTCIBシステムを最初に導入した銀行となりました。同銀行によると、このシステムはコスト効率が高いだけでなく、銀行が最新の越境決済規制基準を満たすのにも役立ちます。

FNBのCEOであるRichard Porter氏は、これまでFNBの共通通貨圏内での越境決済の大半はEFTを通じて処理されていたものの、新たな規制要件により異なるシステムが必要になったと述べています。

「レソト、エスワティニ、ナミビア、南アフリカの全FNB顧客は、銀行口座から[the]国境を越えて他のFNBおよびRMBクライアントの銀行口座へ送金する際に、TCIBレールの恩恵を受けられるようになりました」と彼は述べています。

南部アフリカ開発共同体 (SADC)（16加盟国で構成）内の国々は、越境取引において最もコストが高い地域の一つであるとHerbst氏は指摘しています。この地域では現金が依然として主流で、取引の約50%を占めています。