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SatoshiFollower
2025-12-07 23:22:44
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3週間の沈黙の後、米軍はついにまたあのボタンを押した。
今回は中東のどこかの村でも、「怪しい武装勢力」のボロ車でもなく、東太平洋上の一隻の小船だった。爆撃後、米側は21秒の動画も公開した。火花、黒煙、爆発音——ハリウッドの特撮さながらだ。メディアも一斉に報道し、まるで「正義の帰還」を宣言するかのようだった。
だが皆分かっている。これは司法行動などではなく、ひとつのショーだ。
米南方軍司令部の説明によると、その船は「テロ組織の所有と認定され」、さらに麻薬を積み、典型的な密輸ルートを走っていたという。聞き覚えがある話だろう?だが具体的な証拠は?ない。手続きの合法性?不要。船に乗っていたのは誰か?重要ではない。
これが米軍のやり方だ。治安問題を戦争手段で解決すると決めた時、一発のミサイルはあらゆる法文書よりも効力を持つ。外部から疑問が上がれば、「我々は他人ができないことをしただけだ」と居直る。
さらに皮肉なのは、今回の作戦には「業務再開」の意味すらあったことだ。というのも、米軍のカリブ海と東太平洋での活動は約3週間完全に停止していた。その理由は誰も語らない。だが活動再開の一発目が大爆発。あたかも「我々の火力は決して錆びない」と世界に証明するかのようだ。
米政府は疑念を避けるどころか、むしろ興奮気味だ。CNN、FOX、『Newsweek』が次々と登場し、この作戦を続編映画のように演出する。FOXに至っては嬉しそうに爆発映像を放映し、海面を照らす火花の瞬間を「正義の花火」と形容した。
だが映像のその船は、爆発の瞬間を除けば武装の痕跡もなく、「テロ組織」の印もない。ただの漁船のようで、ただ間違った時に間違った場所に居合わせ、致命的なレッテルを貼られたのだった。
世論を本当に燃え上がらせたのは、米側の態度だった。
論争を経て自制するかと思えば、逆だった。むしろさらに興奮し、民主党上院院内総務シューマーが作戦指揮官ヘグセスの辞任を問うや、保守系団体「ターンニングポイントUSA」のアンドリューが即座に「ヘグセスが攻撃されるたび、さらに一隻麻薬船が沈められるのを見たい気持ちが強くなる」と投稿した。
ヘグセス本人も即座にSNSで返答。「ご希望通り、また一隻沈めた。」
まるで二人がネット上で互いに応援し合っているかのようで、その背後にある人命など完全に忘れられている。米当局者が船の撃沈を「戦績更新」と捉え始めた時点で、政治的な物語作りにおいてもはや一線を越えている。
米軍が攻撃しているのは小船だけでなく、「誰がより強硬か」の政治競争でもある。保守派はこれを「麻薬撲滅ヒーロー物語」に仕立て上げ、爆発の派手さでアメリカの麻薬問題が自然消滅するかのように装う。
だが現実には、東太平洋やカリブの麻薬貿易は数発のミサイルで縮小しない。麻薬組織は一隻沈められたからといって解散しないし、供給元も火力の誇示で止まることはない。米国内の需要も、当局の「爆発自慢」投稿でゼロになるわけがない。
空爆で麻薬問題を片付けるのは、モップで車を洗うくらい馬鹿げている。
この点こそが問題の核心だ。米国は世界最大級の司法制度、法執行機関、国際協力ネットワークを持ちながら、なぜか最も軍事的な方法を選ぶ。軍事化は派手な見せ場が増え、映像は衝撃的、政治家は強硬に見せられる。一方で軍事化は無差別殺傷、検証不能な情報、責任追及の困難化、最も弱い者たちへの致命的な被害をもたらす。
アメリカは、最も爆発的な方法を選び、最も問題解決に繋がる方法を選ばなかった。小船を爆撃するのは簡単だが、社会問題の修復は遥かに難しい。
軍事化と政治的パフォーマンスの融合こそ、「サザンスピア」作戦の最も際立つ部分だ。
さらに注目すべきは、現時点で米軍が23隻の疑わしい麻薬密輸船を空爆し、少なくとも87人が死亡したことだ。87人——その名前も、身元も、本当に密輸業者だったのかも誰も知らない。おそらく永遠に誰も知ることはない。米軍は教えないし、その家族も声を上げる機会がないからだ。
アメリカはカメラの前で「麻薬を撲滅している」と言い、彼らを戦果の数字としてカウントし続ける。それが全て国際水域で行われるため、米軍の裁量と定義権は他国に比べて際立って大きい。
誰が密輸業者か、テロリストか、爆撃対象か——すべてアメリカ次第。この論理は「気に入らない者は全てテロリスト」というかつてのやり方とまるで同じだ。
もっと滑稽なのは、米国内の分断がこれを政治ショーに変えたことだ。民主党は作戦の合法性やヘグセスの責任を追及し、保守派は強硬路線を強調、小船攻撃を信仰のように掲げる。ヘグセス自身が「また一隻沈めた」と宣言する様は、まるで「本日のノルマ達成」と言うかのようだ。
外交的な抑制、軍事責任、司法の透明性——すべて消え失せた。
これが今のアメリカだ。複雑な問題には単純で暴力的な手段を選び、批判が高まるほどさらに過激な演出を選ぶ。国際世論の圧力の中で、ますます道を逸れていく。真のガバナンスはいつまでも姿を見せず、ただ強烈な政治劇だけが残る。
だが、海上の爆発音は問題を解決せず、むしろ新たな問題を生む。東太平洋の風は、その疑問も、爆破された小船の残骸も吹き飛ばすことはできない。
アメリカは自国が麻薬と戦っていると言い続けるが、誰もが問い始めている——「本当に麻薬密輸業者を爆撃しているのか、それとも自分たちの政治的焦燥を爆撃しているのか?」
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SchroedingersFrontrun
· 12-07 23:52
道化師とミサイルの狂宴
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CryptoPhoenix
· 12-07 23:52
強者は常に暴力である
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BlockchainGriller
· 12-07 23:51
筋肉を見せつけても病気は治らない
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DegenTherapist
· 12-07 23:49
ただの政治的な見せかけにすぎない
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DegenApeSurfer
· 12-07 23:42
「炸船秀」は一種の政治的な病気です。
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OvertimeSquid
· 12-07 23:37
また芝居をして誰に見せているのか
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今回は中東のどこかの村でも、「怪しい武装勢力」のボロ車でもなく、東太平洋上の一隻の小船だった。爆撃後、米側は21秒の動画も公開した。火花、黒煙、爆発音——ハリウッドの特撮さながらだ。メディアも一斉に報道し、まるで「正義の帰還」を宣言するかのようだった。
だが皆分かっている。これは司法行動などではなく、ひとつのショーだ。
米南方軍司令部の説明によると、その船は「テロ組織の所有と認定され」、さらに麻薬を積み、典型的な密輸ルートを走っていたという。聞き覚えがある話だろう?だが具体的な証拠は?ない。手続きの合法性?不要。船に乗っていたのは誰か?重要ではない。
これが米軍のやり方だ。治安問題を戦争手段で解決すると決めた時、一発のミサイルはあらゆる法文書よりも効力を持つ。外部から疑問が上がれば、「我々は他人ができないことをしただけだ」と居直る。
さらに皮肉なのは、今回の作戦には「業務再開」の意味すらあったことだ。というのも、米軍のカリブ海と東太平洋での活動は約3週間完全に停止していた。その理由は誰も語らない。だが活動再開の一発目が大爆発。あたかも「我々の火力は決して錆びない」と世界に証明するかのようだ。
米政府は疑念を避けるどころか、むしろ興奮気味だ。CNN、FOX、『Newsweek』が次々と登場し、この作戦を続編映画のように演出する。FOXに至っては嬉しそうに爆発映像を放映し、海面を照らす火花の瞬間を「正義の花火」と形容した。
だが映像のその船は、爆発の瞬間を除けば武装の痕跡もなく、「テロ組織」の印もない。ただの漁船のようで、ただ間違った時に間違った場所に居合わせ、致命的なレッテルを貼られたのだった。
世論を本当に燃え上がらせたのは、米側の態度だった。
論争を経て自制するかと思えば、逆だった。むしろさらに興奮し、民主党上院院内総務シューマーが作戦指揮官ヘグセスの辞任を問うや、保守系団体「ターンニングポイントUSA」のアンドリューが即座に「ヘグセスが攻撃されるたび、さらに一隻麻薬船が沈められるのを見たい気持ちが強くなる」と投稿した。
ヘグセス本人も即座にSNSで返答。「ご希望通り、また一隻沈めた。」
まるで二人がネット上で互いに応援し合っているかのようで、その背後にある人命など完全に忘れられている。米当局者が船の撃沈を「戦績更新」と捉え始めた時点で、政治的な物語作りにおいてもはや一線を越えている。
米軍が攻撃しているのは小船だけでなく、「誰がより強硬か」の政治競争でもある。保守派はこれを「麻薬撲滅ヒーロー物語」に仕立て上げ、爆発の派手さでアメリカの麻薬問題が自然消滅するかのように装う。
だが現実には、東太平洋やカリブの麻薬貿易は数発のミサイルで縮小しない。麻薬組織は一隻沈められたからといって解散しないし、供給元も火力の誇示で止まることはない。米国内の需要も、当局の「爆発自慢」投稿でゼロになるわけがない。
空爆で麻薬問題を片付けるのは、モップで車を洗うくらい馬鹿げている。
この点こそが問題の核心だ。米国は世界最大級の司法制度、法執行機関、国際協力ネットワークを持ちながら、なぜか最も軍事的な方法を選ぶ。軍事化は派手な見せ場が増え、映像は衝撃的、政治家は強硬に見せられる。一方で軍事化は無差別殺傷、検証不能な情報、責任追及の困難化、最も弱い者たちへの致命的な被害をもたらす。
アメリカは、最も爆発的な方法を選び、最も問題解決に繋がる方法を選ばなかった。小船を爆撃するのは簡単だが、社会問題の修復は遥かに難しい。
軍事化と政治的パフォーマンスの融合こそ、「サザンスピア」作戦の最も際立つ部分だ。
さらに注目すべきは、現時点で米軍が23隻の疑わしい麻薬密輸船を空爆し、少なくとも87人が死亡したことだ。87人——その名前も、身元も、本当に密輸業者だったのかも誰も知らない。おそらく永遠に誰も知ることはない。米軍は教えないし、その家族も声を上げる機会がないからだ。
アメリカはカメラの前で「麻薬を撲滅している」と言い、彼らを戦果の数字としてカウントし続ける。それが全て国際水域で行われるため、米軍の裁量と定義権は他国に比べて際立って大きい。
誰が密輸業者か、テロリストか、爆撃対象か——すべてアメリカ次第。この論理は「気に入らない者は全てテロリスト」というかつてのやり方とまるで同じだ。
もっと滑稽なのは、米国内の分断がこれを政治ショーに変えたことだ。民主党は作戦の合法性やヘグセスの責任を追及し、保守派は強硬路線を強調、小船攻撃を信仰のように掲げる。ヘグセス自身が「また一隻沈めた」と宣言する様は、まるで「本日のノルマ達成」と言うかのようだ。
外交的な抑制、軍事責任、司法の透明性——すべて消え失せた。
これが今のアメリカだ。複雑な問題には単純で暴力的な手段を選び、批判が高まるほどさらに過激な演出を選ぶ。国際世論の圧力の中で、ますます道を逸れていく。真のガバナンスはいつまでも姿を見せず、ただ強烈な政治劇だけが残る。
だが、海上の爆発音は問題を解決せず、むしろ新たな問題を生む。東太平洋の風は、その疑問も、爆破された小船の残骸も吹き飛ばすことはできない。
アメリカは自国が麻薬と戦っていると言い続けるが、誰もが問い始めている——「本当に麻薬密輸業者を爆撃しているのか、それとも自分たちの政治的焦燥を爆撃しているのか?」